取材日:2023(令和5)年8月30日
運営事業者 | 一般社団法人REVIVAL |
所在地 | 愛知県蒲郡市 |
認定自治体 | 愛知県 |
日住定員 | 26名 |
支援体制加算 | なし(15:1)(将来的に10:1へ変更の予定) |
宿直体制加算 | なし(今後、配置して加算算定の方向) |
食事提供 | あり(朝・昼・夕) |
住居の特徴 | 新築、2階建、賃借物件、水回り共同利用 |
医療や介護保険といった社会保障制度へのつなぎ
歩行困難な高齢のかたの支援ケース。日常生活支援住居施設(日住)に入所するまでは、足の痛みの対症療法だけをしてきたとのこと。日住入所後に、歩けない理由を明らかにするため脳神経外科の受診につなげたところ、過去に軽い脳梗塞を3回発症していて、広い範囲の脳の機能が失われていることがわかった。そこで、QOLを上げるために介護保険を活用することにした。意見書を書いてくれる医師につなぎ、介護保険の申請、負担限度額申請をした。このとき、将来的には特別養護老人ホームに移ることを見据えて、住民票を蒲郡市に移さず、元いた自治体に置いたままにさせてもらうよう交渉し、元いた自治体に介護保険の申請をした。
日住への新規入所者は、何十年も医療を受診していないことがほとんどで、入所したらまずは医療の受診につなげるようにしている。血液検査すると貧血が見つかり、そこで詳しく検査すると消化器からの出血が見つかるといったことがある。各種の検査ができる近隣の糖尿病内科クリニックと懇意にしていて、検査の結果が出たら市民病院などに紹介状を出してもらっている。
委託元の福祉事務所との連携
他の無料低額宿泊所(無低)で、わざと糞便・尿で施設を汚して、居られなくなり、日住での日常生活支援を委託されたかたの支援ケース。日住に移動したあとも、職員や施設に対する暴言をし、日住では対応しきれないと判断せざるを得なかった。委託元の福祉事務所と調整して、次の居所(障害者グループホームのショートステイ、精神科病院)へつないだ。
以前の居所から逃げるように出てきて、戸籍がなくなってしまっていたかたの支援ケース。これまでに2名、戸籍を復活させたことがあるが、日住の生活支援員だけでは不可能で、行政のかたの助けがなければできなかったと考えている。
死後事務委任の受任
死後事務委任は生活支援の委任の一部という位置付けでおこなっている。入所時に契約するのではなく、入所後に体力が落ちてきたときや入院したとき「このあとどうなるんだろう」という本人の不安に対応する形で始まった。これまでに22人と契約して9人が継続中である。入院時に病院へ着替えを持って行く、入院が長引いたとき部屋はいったん空けるが住所は施設に置いたままにしておくなどの対応や、死後事務もおこなう。
無低や日住の入所者の多くは、親族と縁が切れていることが多い。入所者が居室内で死亡して警察が入ると、警察は通帳等の財産は遺族に引き渡すが、残置物の片付けやごみ処分は施設がやらざるを得ない。法人でお墓を持っており、遺骨の引き取り手がない場合は納骨もする。